上流な紅茶の淹れ方
紅茶論争
−紅茶が先かミルクが先か−

 ミルクを煮出して作るロイヤル・ミルク・ティーではなく、普通のミルク・ティーの作り方。実はこれ、けっこう論争の的なんです。紅茶を淹れてからミルクを注ぐか、あるいはミルクを入れてから紅茶を淹れるか、紅茶の国、英国ではこだわりがあるようです。
 その昔、スペイン内戦でも活躍した作家、ジョージ・オーウェルは、大の紅茶好きで、次のように紅茶の淹れ方を定義しています。

ジョージ・オーウェル風紅茶の淹れ方。
1. 茶葉はインド産かセイロン産。
2. ポットは陶器製。
3. ポットはあらかじめ温めておく。
4. 茶葉は1リットルにつきスプーン山盛り6杯と濃いめに。
5. 葉はじかにポットに入れる。
6. お湯は沸騰したてを利用する。
7. 蒸らした後にポットを一混ぜする。
8. カップは冷めにくい円筒形のものを使用。
9. ミルクは脂肪分の少ないものを使用。
10. 紅茶、ミルクの順に入れる。
11. 砂糖は味を損なうので入れない。

 しかし、このほど、英国の王立化学協会が『完璧な紅茶の淹れ方』なるものを科学的に証明して話題をさらっている。それによると、オーウェルの「紅茶が先でミルクが後」との主張と真っ向から対立している。化学協会のほうでは「ミルクが先で紅茶が後」としている。

王立化学協会推奨の紅茶の淹れ方。
1. ミネラル・ウォーターを避け、酸素を多く含んだ水を使う。
2. 金属製のポットを避け、事前に温めておく。
3. 茶葉はカップ一杯につきティースプーン1杯。
4. 沸騰した湯をポットに注ぎ、3分間待つ。長すぎるとタンニンが
多くなり、後味が悪くなる。
5. ミルクは冷たいものを紅茶よりも先に入れる。
6. 茶漉しでこして紅茶を注ぐ。
7. 砂糖は好みにより入れてもよい。
8. 紅茶の温度が60〜65℃の時に飲む。

 僕は、かつてオーウェルを読んで以来、オーウェル流で過ごしてきたが、はっきり言ってどちらを先に入れたのか分かるほど舌が肥えていないので、大きな問題ではない(笑)。



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